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思春期編その24「テストの結果だけにこだわらない」

親子コミュニケーション

 偏差値の高い大学に入るには、テストで高い得点を取らないといけないため、記憶力が良い方が有利です。分かりやすく目に見える形で出る結果は周りから評価されやすく、自信にもつながります。
ですが近頃は広い知識や雑学、うんちくなどを知っていたり、何かしらの分野に特化して詳しかったりしても、以前ほど周りから〈すごいね〉と思われなくなっているような気がします。

今はスマートフォンがあれば何でも瞬時に調べられるため、覚えていなくてもよくなったからかもしれません。特定の分野についての深い知識があることが尊敬されず、単純にテストの点数が良いことだけがすごいことだと思われがちな世の中になってきていると思います。
世間の評価はどうであれ、親はわが子のテストの結果だけに、こだわらないでください。部活動に必死で打ち込んでいること、好きなアイドルについての情報を覚えていることだって、「すごい」ことなんです。

子供が〈親に褒められたい〉と思うのは自然なことです。「部活は頑張っているけど、ちっとも勉強しない」「好きなことは一生懸命にするけど、興味のないことは見向きもしない」という相談をよく受けます。
テストの点数が上がった時だけしか「よく頑張ったね」の言葉が出ないのなら、子供のやる気は育たないでしょう。
中学・高校の成績は、暗記力に左右される面がありますが、記憶力がズバ抜けているから幸せになれるとは限りません。社会と調和を図りながら、人間関係をうまくつくり、人や社会の役に立つ仕事を頑張れるかどうかが将来的には大事なのです。テストの点数では測れない子供の「すごいね!」と言えること、〈頑張っているな〉と思えることを、親としてしっかり評価して褒めてあげましょう!

『芸生新聞』2023年10月2日付掲載

臨床心理士の考える子育てのヒント

1998年から中学校のスクールカウンセラーを始め、現在、兵庫県内の小・中・高で生徒、教師、親の相談を受けている。こころの悩み相談「コミュニケーションズサポート」代表。PL学園高等学校卒業。

川嵜由起美(かわさきゆきみ)臨床心理士・公認心理師

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