暮らしを彩る出版社
コラム
モノの入口と出口を把握しよう
不要なモノを家に入れない
月日がたつのは早く、今年も年が明けて1カ月が過ぎています。
年頭に「今年こそスッキリ暮らそう!」と決意された方もいらっしゃるでしょう。初心のやる気はキープできているでしょうか?
そもそも〈スッキリと暮らしたい〉と感じている方の家は、既にモノが多い状態にあるのです。
そんな方に一番先にしていただきたいのは、「家の中にモノを入れないこと」です。これは購入するのをやめるだけではなく、頂き物や無料配布物も含めて、家の中にモノを入れないのです。
弁当や菓子を購入する際に付けてもらえる箸やスプーンを不要ならば辞退するのも、家の中にモノを入れないためのささやかな実践です。
街頭で配布されているポケットティッシュペーパーも一定量を超えたら包装を取り除き、箱ティッシュに入れてしまいましょう。
以前の記事でご提案した、ポストに届くチラシやダイレクトメールといった紙情報を、玄関で取捨選別することを習慣化するのも有効です。
手放し方保管の仕方を一工夫
モノが多く、収納スペースに収まりきれていない家のほとんどは、モノの入口が大きすぎるといえます。出口は小さいのに入口ばかりが大きいのでは、モノは増える一方です。
スッキリとした環境を手に入れるためには、入口以上に出口が重要になります。
昨今はモノを持たない暮らしがブームにもなっていますが、モノの手放し方も多様化しています。
単に捨てるだけでなく、寄付したり、フリーマーケットやバザー、オークションに出品したり。リサイクルできるモノはきちんと分けるなど、環境にも配慮したいものです。
自宅の保存食品(主に乾物)を調理するのも、モノの出口を意識するための一つの方法です。保存食品を全て並べてみると、ついで買いやセールでのまとめ買いなど、自身の買い物傾向を反省する機会にもなります。乾物、缶詰などをこの寒い時期にコトコトと煮炊くと暖房効果もあり、一石二鳥です。
たくさん炊いた煮物をご近所さんにお裾分けする、そんな忘れ去られそうな昭和の文化も大切にしたいものです。
『芸生新聞』2016年2月8日付号掲載
捨てるから始めない もっと心地良い暮らし
ライフオーガナイザー・中川珠枝(PL富田林教会所属)が、生活空間をより心地良くするため、すっきりと快適に暮らすためのちょっとしたヒントを具体的に提案します。
【筆者プロフィル】大阪府出身。PL学園高等学校(全日制27期)卒業。PL学園女子短期大学進学後、ANA客室乗務員として勤務。現在は、富田林市で夫が起業した地域密着の不動産仲介会社「エイム不動産販売株式会社」のリフォーム担当として、モノに埋もれない収納・暮らし・空間を提案している。