コラム

夫婦がいつまでも明るく楽しく暮らすための秘訣は何でしょう。妻が、夫が相手を思いやり、共感し、認め合い、励まし合う…… 何でも分かっているつもりでいても、新しい発見がきっとそこにあります。日々の暮らしの中で感じたこと、気付いたことなどを手記でお届けします。

「習い事」Episode4

夫婦 web限定
ペンネーム
ぴぽこ
年齢
40代
家族構成
夫、長男(16歳)、次男(14歳)、三男(12歳)

音楽が流れると思わず体がリズムを取って踊り出す。そんな人たちを見ていて 「少しでもダンスが踊れたら楽しいだろうな」 と、夫婦で話していたある日のことです。市の広報誌で初心者向けの格安社交ダンス教室のお知らせを見付け、 <これはチャンス!> と思い早速申し込みました。申し込み人数が多ければ抽選とのことでしたが、いざ行ってみると、希望者は私たち夫婦と男性2人の4人だけでした。
広報誌には、タイトスカートの禁止や、履き替え用の靴を用意するようにと書いてあり、その通りにした私たちでした。一緒にいた男性は 「もう少し体験した後にいろいろとそろえたい」 と言っていて、私も <体験してみないと、この先続けていくかどうか分からないのになあ> と同感でした。用意していた真っ赤な運動靴を出すのが恥ずかしくなり、結局その日は靴下のまま参加しました。先生は社交ダンスとは何かを、熱心に指導してくださいました。初日から聞いたこともないステップの名前が飛び交い、途中右足だか左足だか分からなくなってあたふたもしましたが、 <上手に踊れるようになれたらいいな> と思えた1日目でした。

2回目のレッスンに向け、私たちは練習用のパンツや靴をそろえました。払った金額を考えると <もうやめられないね> と、夫婦で腹をくくりつつ 「こうだったよね、ああだったよね」 とステップの動画を見ながら復習する日々が始まりました。
初めに先生からビシッと気合いを入れてもらったおかげで、私たち夫婦と2人の男性は気持ちを本気モードに切り換えることができましたし、レッスン中に言われることを一生懸命聞いて、終始楽しむことができました。
その後も半年後に行われる社交ダンスパーティーのデビューに向けて練習に取り組んでいたのですが、人生何が起こるか分かりません。何と主人の転勤が決まり、3カ月にして終わらなければならないという事態になりました。
そのころには、先生やレッスン仲間ともすっかり親しくなっていましたので、途中でやめることがとても寂しく残念でしたが、社交ダンスとの出会い、人との出会いに感謝の気持ちでいっぱいになりました。
いつ何が起こるか分からないからこそ、やるからには本気でスタートできる自分でありたいと思えた体験でした。現在、転勤先で私たちのレベルに合ったダンス教室がなかなか見つからず、高価なシューズやスカート、パンツは眠ったままです。

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