コラム

夫婦がいつまでも明るく楽しく暮らすための秘訣は何でしょう。妻が、夫が相手を思いやり、共感し、認め合い、励まし合う…… 何でも分かっているつもりでいても、新しい発見がきっとそこにあります。日々の暮らしの中で感じたこと、気付いたことなどを手記でお届けします。

「夫の気持ち」Episode3

夫婦 web限定
ペンネーム
たまごかけごはん
年齢
30代
家族構成

結婚して妻となり、家事に追われる毎日です。三度の食事、買物、掃除、洗濯、アイロン掛け……。妻となって初めて分かりましたが、家事は思った以上に重労働で、ほっと息をつく時間を作ることもなかなか難しいのです。私の要領が悪いのも原因の一つですが、「部屋の中はいつもきれいに片付けて、食事はおいしく作る」という自分の理想と、思い通りにならない現実の狭間であたふたしているうちに、一日が終わってしまいます。独身時代は仕事をしていましたが、疲れた日はそのまま休んだり、掃除は休日にまとめてしたりしていたものです。
夕食の後片付けの時など、夫はお茶を置いた食卓の前に座り、スマホでゲームをしています。そんな夫の姿を見て、〈気楽でいいよなあ。私がこんなに忙しくしているのに、手伝おうとは思わないのかな〉なんて、心の中で不足を思ってしまうのです。基本的に夫は優しく、私がてんてこ舞いしている時などに何かを頼むと快く引き受けてくれるのですが、ゲームで遊んでいる夫の姿を見ると、いやな気分になるのです。こんなことで腹を立てるようではいい奥さんではないと思いますが、現実の私はこうなのです。

ある日、夫に話を聞いてもらうチャンスがありました。私が「自分の理想に向かって努力しているんだけど、やりすぎて疲れてしまうことがあるの。ほどほどがいいことは自分でも分かっているんだけど……」と話すと、夫は私を見ながら、「その点が気になっていたよ。僕が食後にスマホでゲームをするのは、あなたがなかなかこっちにきて座ろうとしないからだよ」と言われました。「え?」と思いましたが、夫は「あなたは食事が終わるとすぐに席を立って片付けを始めて、なかなか僕の前に戻って来ない。僕はあなたにそこに座っていてほしいんだよ。でもそうならないからゲームをして暇をつぶすんだよ」と言うのです。
〈何だ、そうだったの?〉目からウロコです。ゲームばかりしていた夫にそんな思いがあったなんて、想像していませんでした。私は、できるだけ自分が満足できるように家事をこなしたい一心でした。そうすることで、夫に喜んでもらいたいと思っていましたが、夫はそんなことは求めていなかったのです。今思えば、食卓ではいつも夫と向かい合っていますが、心の中では自分自身が描く家事の段取りでいっぱいでした。今まで夫の気分を感じ取ろうとする気持ちが足りなかったことに気付きました。

それ以来〈今、夫の気分はどうだろう?〉と気に留めるようになりました。食後の片付けの時などは、「先に片付けるね」と一言表現することを心掛けると、それだけで空気が変わったように感じます。夫の気分を理解するためには、まずこちらから表現すること、そして、いつも夫を第一に考えることを習慣付けることが大切だと思いました。まだまだ反省することが多いですが、夫の気分を感じ取ることは私自身が変わらせていただくチャンスでもあると受け止め、楽しく取り組んでいきたいです。

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