コラム

夫婦がいつまでも明るく楽しく暮らすための秘訣は何でしょう。妻が、夫が相手を思いやり、共感し、認め合い、励まし合う…… 何でも分かっているつもりでいても、新しい発見がきっとそこにあります。日々の暮らしの中で感じたこと、気付いたことなどを手記でお届けします。

「表現する大切さ」Episode5

夫婦 web限定
ペンネーム
カモンヌ
年齢
30代
家族構成

私たち夫婦は間もなく結婚して5年目を迎えます。もう新婚とは言えませんが、発展途上中の夫婦です。私たちはお見合い結婚で、職場の上司に紹介していただきました。交際期間が短かったためか、良いところも悪いところも結婚してから発見することが多く、お互いが育った環境の違いからくる壁の大きさを感じる毎日でした。今思うと「何であんなことで?」というような些細なことでも不足に思ったり、理解できなかったりと、新婚当初は常に緊張感があったように思います。
私は、自分の思いを表現するのが苦手で、いつも周囲に合わせてきました。それが余計な争いを起こさないので、良いことだと思っていたのです。結婚してからも休日の計画をはじめ、何でも主人の意見に合わせていました。しかし、ある時先輩ご夫妻から「言葉ではいいよと相手に合わせているかもしれないけど、あなたは心からそう思っているの?」とアドバイスを頂き、ハッとしました。例えば「今日は何を食べようか?」と聞かれ〈ほんとうはパスタが食べたいけど、主人の気持ちに合っていなかったらどうしよう。私に合わせてもらうのは申し訳ない〉という思いから、つい「あなたの食べたいものでいいよ」と合わせるものの、自分の思いとは違ったままということもありました。
先輩からは「言葉のやり取りだけを聞いていると仲の良い夫婦のように思えるけど、そこに心が通じ合っていないと楽しくないし、ほんとうに仲の良い夫婦とは言えないよ」と教えられました。私は〈確かにその通りだな!〉と納得しました。だからといって私が即座に変わることは容易ではありません。〈そうなるためには、私自身をもっと主人に知ってもらう努力をしなきゃいけないな〉と感じました。しかし、30年以上こんな性格で生きてきた私ですので、なかなか思うようにはいきません。それでも、夫婦で話し合いを続けながら取り組んでいくうちに、徐々に主人が私の気持ちを聞く努力をしてくれるようになりました。「あなたはどうしたい?」と私が表現しやすいように工夫をしてくれるようになったのです。
今では、以前ほど遠慮することなく自分の思いを伝えられるようになり、夫婦で過ごす時間がとても楽しくなりました。こうなれたのも、私に課せられた宿題を夫婦のこととして捉え、一緒に取り組んでくれた主人のおかげだと感謝しています。
常にいろいろと課題が与えられますが、それらを乗り越えるたびに夫婦の絆は深まると信じています。これからも、お互いを思い、足りないところを補い合える、そんな夫婦でいたいと思います。

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