暮らしを彩る出版社
コラム
子育ての中にはいろいろな発見があります。親として、何かを感じ、経験し、学んだこと…。それは自分にとっても周囲の人にとっても大切な宝。その発見の感激を毎回手記でお届けします。
「朝のみそ汁から生まれた親子の絆」Episode16
      子育て      web限定    
  
- ペンネーム
 - peaco
 - 年齢
 - 40代
 - 家族構成
 - 夫、長女(16歳)、次女(14歳)、長男(13歳)
 

私の日課に、朝食の準備や子どもの弁当作りなどがあります。
 子どもたちは毎朝電車に乗る時間が決まっていますので、ちょうどいい時間に朝食もお弁当も用意できるように準備をします。 ところがある日、朝食を準備している時に「おみそ汁を食べたくない」と長女が言ってきました。
 私は「どうして? 朝のおみそ汁は体に良いから食べた方がいいよ」と勧めると、
 「野菜や豆腐、油揚げなどが一緒に入っているのはいや。色も茶色で、残り物を食べているみたい」と言うのです。
 その時私は、長女の言葉を聞いてがく然としました。
 毎朝用意するみそ汁は栄養を考え、野菜やタンパク質がじゅうぶん取れるようにと、材料を細かく切って鍋に入れていました。
 多めに作って作り置きをすることもありました。
 食事作りに対して、楽しくおいしく朝食を食べてもらうための配慮が足りなかったことを反省しました。
 毎朝、いかに簡単に、効率良く済ませることが中心になっていたのかもしれません。
 私は具がたくさん入ったみそ汁が好きなので、何も思っていませんでしたが、長女にしてみれば残り物にしか見えていなかったのでしょう。
 私は、子どもから大切なことを教わったような気がします。
 今回の一件で、身の引き締まる思いがしました。
 それ以来、少々手間が掛かっても、おいしくてシンプルなみそ汁を作るように心掛けています。
 野菜不足を感じた時には、漬物やあえ物などで一品を追加するなど、心新たに挑戦中です。
 また、子どもの姿を通して、新しい発見や出会いがあることに感謝しています。



                        
                        



