暮らしを彩る出版社
コラム
子育ての中にはいろいろな発見があります。親として、何かを感じ、経験し、学んだこと…。それは自分にとっても周囲の人にとっても大切な宝。その発見の感激を毎回手記でお届けします。
「こっちの方がいいに決まってる……」Episode17
子育て web限定
- ペンネーム
- うさこ
- 年齢
- 40代
- 家族構成
- 夫、長男(8歳)、長女(6歳)
子どもの何気ない行動で、はっとさせられることがあるのは
育児をする親の特権ですが、
自己中心的な私は考え悩むことが多いのが現状です。
日ごろ子どもたちの着る服は私が用意しますが、
ある日娘が「今日はこの服を着て行きたい」と言ったことがありました。
外を走り回ったり、遊具で遊んだりするのが大好きな娘です。
いつもはズボンやシャツなど、動きやすい服を選んで置いておくのですが、
この日はワンピースを着たかったようで、
朝から娘の機嫌が悪くなったことがあります。
ワンピースでは遊びづらいし、汚れたら大変だからと、
動きやすい服を用意したつもりでしたが、
娘には伝わりませんでした。
〈女の子ってこんな感じなのか〉
と少し面倒に感じていた時、
娘とのやり取りの内容を実家の母に話しました。
母からは
「子どもが自分の思いを親に言えるって、とても大切なことよ」
と明るく言われ、私は目が覚めました。
子育ては反省の連続で、学びの機会でもあります。
娘に「明日は何を着て行きたい?」と聞くと、
「スカートをはいて行きたい。いいの?」とうれしそうに答えました。
朝、気持ちよく起き、張り切って登校する子どもの姿を見て、
思いを受け止めることの大切さを実感しました。
今まで〈きっとこうだから。こっちの方がいいに決まってる……〉。
そんなふうに子どもたちに考えを押し付けてきたことを反省しています。