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プロとアマチュアの違いは何か…。 自分の仕事に誇りを持ち、より充実した生活を送るためのヒントが満載。きっと誰もが今からでも変われます!本当の「自分」を発見し、マンネリズムから脱出しよう。 1982年(昭和57年)から1984年(昭和59年)までに連載された、芸術生活社発行『自己表現』の「プロフェッショナル研究」を原文のままお届けします。

「五月病がなんだ。スランプがなんだ。」プロフェッショナル研究 Chapter12-3

ビジネス

五月病や九月病をスランプと言うのは、自分に不利な条件だけを並びたてた怠け者だ。
自らと戦って行動するのが人生である。

学生さんならぼんやりしていても落第するだけで天下の大勢に関係ないから、
五月病だろうと九月病だろうと、勝手になってりゃよいと思うが、
驚いたことに同じような病状が就職した人たち、つまり社会人、
プロフェッショナルたるべき人の中にもあらわれたというから、

近ごろの若い連中のひ弱さにあきれるばかりである。
就職すれば給料をもらう。
給料をもらうなら、せめて給料分は働くべきである。
これは倫理というより、社会的常識だ。
給料は働くことを前提に支払われるのである。
それを自分が働く気になれないからなどという身勝手な理由で働かないのでは、
サギ師と同じではないか。

商店経営者の心得の中に
「自分の店に緊張感を持たす」というのがある。
技術職やサラリーマンは、自分がやろうと思う思わないにかかわらず、
すべき仕事が与えられている。
だから、要するにまじめにやってさえいれば働いたことになるのだが、
商店経営者の場合は、はっきり言って客が来なければ仕事にはならない。
いくらやる気十分であっても、一人も客が来ないのでは疲れるばっかりになる。
そこで、プロフェッショナル意識のない商店主はつい気を抜いてしまう。

お客さんが店内で何回も声をかけてから、
やっと「何でしょうか」と奥から出てくる、なんてことになる。
そんな商店にはますます客が少なくなり、
そうすると主人はますます奥にひっこみ、
という悪循環で店はさびれる一方となる。

商店に緊張感を持たすには、まず第一に主人が店にいることが必要。
さらに、その人が何かで気持ちを緊張させているべきである。
いま、世は不景気だと言われている。
つまり、店に来る客の数が少なく、さらに買物をする客はもっと少ない。
その上、自分の店がスランプであったら、
遠からず倒産するしかないわけである。
だが、こんな世の中で、他の店を引きはなして売り上げを伸ばし、
利益を増大させている店がある。そういう店には緊張感がある。
と言って、人間、何にも期することがないのに緊張感は持てない。
緊張感があるということは、売り出す物に期しているか、
値段に期しているか、サービスに期しているか、何らかのこと、
世にアピールするものをつくり出しているのである。

とにかく働く、ウインドーの飾りつけを変えてみる。
看板が汚れていれば洗ってみる。
スランプになったときは、
とりあえず何か具体的に動いてみることが必要なのであって、
じっとしていて不調が通りすぎることはない。
働く気が起こらないときでも、自らをかき立てて働く、
それがプロフェッショナルというものなのだ。
働く気が起こらないというのも不調であり、
スランプの一種だろうが、それから抜ける道は、自らと戦って行動する、
働くということであり、
それが自らをプロフェッショナルとして伸ばす道でもあるのである。

 

月刊『自己表現』1983年6月号から原文のまま

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