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子育ての中にはいろいろな発見があります。親として、何かを感じ、経験し、学んだこと…。それは自分にとっても周囲の人にとっても大切な宝。その発見の感激を毎回手記でお届けします。

「学校でのお楽しみ会、その時息子は・・」Episode20

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ペンネーム
くろねこみやま
年齢
30代
家族構成
夫、長男(7歳)

学年末のクラスのお楽しみ会で、息子は友達と漫才を披露することになりました。
本番まで日がありませんでしたが、紙にネタを書いて、
限られた時間の中で友達と練習をしているようでした。
お楽しみ会当日は、オープンスクールといって、図工展や授業参観もあり、
保護者が校内を自由に見学することができるので、
私も楽しみにしていました。

ところがお楽しみ会の前日、
息子が泣きそうな顔で学校から帰ってきました。
理由を聞くと、漫才のネタの中にどうしても言いたくないセリフがあるというのです。
それは、女の子のような口調で話す、
いわゆる〈ボケる〉場面でした。
〈漫才なのだから、ボケとツッコミがあるのが普通。どうしてそれをいやがるのだろう〉
と思う私に対し、
夫はすぐに女の子口調をいやがる息子の気持ちを察したようでした。
息子一人ならすぐに変更もできるのですが、友達との漫才ですし、
本番はいよいよ明日に迫っています。
心がもやもやしたままの息子に、どう声をかけようかと私も悩んでいました。
その中で気付いたことがありました。
私はただただ息子たちの漫才に対するクオリティを求めるような気持ちでいました。
私自身、人前に出る時は完璧でないといやな性格で、
中途半端に終わるくらいなら最初から出ない方がいいと思っていたほどです。
今の息子に大切なのは、完璧にこなすことでなく、
みんなに喜んでもらえる漫才をする。
そのためにできる限りの準備をすることだと気付いたので、
それを息子に伝えました。

前日の夜は早めに就寝し、当日の朝は緊張のせいか息子は早く起きて、
すぐに登校の準備をしていました。
「友達が早めに来れば練習できるから……」
そう言って学校の門が開く時間に合わせて、いつもよりも早く登校しました。
私も不安な気持ちが無い訳ではありませんでしたが、
オープンスクールの時間に合わせて学校に向かいました。

図工展などを見た後、ちょうど休憩時間で校庭に出てきた息子に出くわしました。
「漫才はどう?」と聞くと、
「あぁ。オッケー、オッケー!」とあっけらかんとした答えが返ってきました。
相方の友達も早めに学校に来て、練習や打ち合わせができたようで、
昨日泣きべそをかいていたのがうそのように、息子の不安は消えていました。
本番では、打合せ通りに考えていたネタをやり切り、
更に先生も聞かされていなかったという、朝考えたばかりのネタも披露したことで、
クラスのみんなが笑ってくれて、息子たちも楽しさや喜びを感じていたようでした。
これからも人様に喜んでもらえるような在り方を
親子で勉強させていただこうと思いました。

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