暮らしを彩る出版社
コラム
子育ての中にはいろいろな発見があります。親として、何かを感じ、経験し、学んだこと…。それは自分にとっても周囲の人にとっても大切な宝。その発見の感激を毎回手記でお届けします。
「根気強く」Episode26
子育て web限定
- ペンネーム
- あじさい
- 年齢
- 30代
- 家族構成
- 夫、長男(8歳)、次男(6歳)
小学校低学年の息子二人は、学校から帰るとまず宿題を済ませ、
次の日の学校の準備をしてから遊ぶのが習慣で、
忘れ物の最終チェックは私がしています。
ある日、息子たちの部屋に入るとランドセルの蓋は全開で、
勉強道具が散らかっていました。
〈何だ、これは!〉と思いながらも、
いつもの場所にランドセルを置き、中を確認しました。
すると、教科書もノートも煩雑に入り、
筆箱を開ければ鉛筆は研がれていないし、
消しゴムはありません。
箸やランチョンマットをまとめた『給食セット』も用意されていませんでした。
〈いつになったら、きちんと準備できるようになるのだろう〉
〈低学年のうちは、確認が必要と言われるけどあまりにもひどい〉
〈毎日毎日確認するのはきつい〉
〈私が同じ年のころにはちゃんとできていたはず〉
そんなことを思っていたある日、私をハッとさせてくれたのが、
学生時代の友人の先輩ママの一言でした。
「残念だけど、中学生でもそんな感じ。
“しょうがない”くらいに思って過ごせば気にならないから、
怒らないで、準備を手伝ってあげたらどう?」。
私は、自分基準の物差しで子どもたちを計ってきました。
できないこと、しないことが続くと許せなくて、
つい腹を立てていました。
きっと息子たちは、そんな私の態度を見て、
いやな思いをしていたのだろうなと、
友人の一言を聞いて反省しました。
小学生とは言え、まだ低学年。
事細かくキチンと一人で準備できる方がまれだと思います。
これからも親子ともども、気持ちの良い毎日を過ごせるよう、
努力していきたいと思います。