暮らしを彩る出版社
コラム
乳幼児編その3「自分の都合よりも赤ちゃんの健康を最優先して」
親子コミュニケーション
〝イクメン〟という言葉ができて、今やパパの育児参加は当たり前の時代になりました。
男性が育児休暇を取ることもあり、ですね。お店で、赤ちゃんを抱っこするパパが、ママのお買い物をニコニコしながら見ている姿をよく見かけます。
恐らく、お買い物がしたいママと、預かるには自信のないパパの、2人の都合で外出しているのでしょう。
抱っこ紐を使える大きさならまだしも、〈まだ新生児?〉〈生後1~2カ月では?〉と思うような赤ちゃんを連れているのを見かけると驚かされます。それも、真夏の暑い日や風邪やインフルエンザが流行している冬は、なお更驚いてしまいます。
今どき、どうしても一緒に買物しないといけないものはないでしょう。生まれて、まだ首も座っていないような赤ちゃんを連れて、デパートや駅などの人混みに連れ出すことは、ばい菌やウイルスがうようよしている中に放り込むようなもの。
どちらかが赤ちゃんと一緒にお留守番すれば済むはずです。
親になったのなら、自分の都合ではなく、赤ちゃんの身体(健康)を、最優先に考える愛を持ちましょう。
赤ちゃんの健康を犠牲にしてまで、自分の目で確かめたい商品がありますか?「そんなオーバーな……」ですか?
病気にさせないように細心の注意を払うことが、「親」になることです。たかだか数カ月や半年、どちらか片方が外出すれば、用事は済むのです。
『芸生新聞』2017年5月1日付号掲載
臨床心理士の考える子育てのヒント
1998年から中学校のスクールカウンセラーを始め、現在、兵庫県内の小・中・高で生徒、教師、親の相談を受けている。こころの悩み相談「コミュニケーションズサポート」代表。PL学園高等学校卒業。
川嵜由起美(かわさきゆきみ)臨床心理士・公認心理師