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未就学児編その5「子供が幸せな保育園・幼稚園選びを」

親子コミュニケーション

 保育園に預けることは、住んでいる場所によっては、当たるかどうかのクジのようで、親が選べない地域はどうしようもありませんが、保育園や幼稚園を選ぶことができる場合は、何を基準にしたらいいでしょう。

 親の送迎や園の保育時間は重要な選択ポイントになりますが、一番大切なのは、子供が毎日過ごす環境を選ぶ、ということです。

 そうすると、その子にとって、楽しく伸び伸びと、かつ社会生活を学べる場かどうかを考えないといけません。

 泥んこになって走り回りたい子なのに、カリキュラムや行事ごとが多く、規律に厳しい園ではかわいそうでしょう。園の方針と、それまで見てきた我が子の性質を合わせて考えて、〈合っている〉と思えるかどうか。子供の環境を親が考える初めての機会となります。

 あれこれと親の勝手な希望を詰め込んだ条件の合う所を探すのではなく、子供の性格と園の方針、保育時間などの総合判断で、この子が入った後に、笑って過ごしている姿を想像できるかどうかで選びましょう。

 周りのママたちの意見や他人の目を気にすることはありません。「一緒に行かせましょうよ」と言われて、〈確かにうちの子にも合っている園だ〉と思えたらいいのですが、ママ友仲間から外されたらいやだから無理して合わせる、のは、子供のためになりません。親になったのですから、子供にとって幸せかを考えましょう。

 また、大人しい子を、活発になってほしくて、〈自由伸び伸びがモットーの園に入れたい〉と思うことはあるでしょうが、極端に人との接触を怖がる子の場合は、よくよく考えて、判断しましょう。

 親の思いを押し付け過ぎず、子供の受け入れられる範囲を見極めるということです。

『芸生新聞』2018年3月5日付号掲載

臨床心理士の考える子育てのヒント

1998年から中学校のスクールカウンセラーを始め、現在、兵庫県内の小・中・高で生徒、教師、親の相談を受けている。こころの悩み相談「コミュニケーションズサポート」代表。PL学園高等学校卒業。

川嵜由起美(かわさきゆきみ)臨床心理士・公認心理師

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虚心坦懐(きょしんたんかい)

素直さは成長のカギです。先入観を捨て無心で物事に取り掛かりましょう。