暮らしを彩る出版社
コラム
未就学児編その17「子供に良い絵本を読んであげ」
親子コミュニケーション
今は、パソコン、タブレットで動画絵本も読めますが、この時期にたくさんの絵本を読んであげてください。
それも、昔から読み継がれている、良い絵本といわれるものを。
絵本は、大人の書籍に比べると高額ですが、図書館で借りたり、もう大きくなったお子さんを持つご近所の人から頂いたり、工夫して、毎日1冊でも、読んであげられる時間をつくるようにしましょう。
本は、目と耳を刺激して、ママやパパの声で安心を与えながらきずなを強められ、かつ、空想力が付き、本好きな子になると、世界も広がります。
お気に入りの同じ絵本を、何度も読んでもらいたがりますが、リクエストに応えてあげてください。
子供は、繰り返しが大好きです。先が分かっていて期待どおりの場面がやってくることで、ワクワクしてうれしくなり、そして安心するのです。
子供を寝かしつける前、こうして絵本を読んであげたり、童謡を歌ってあげたりすると、そうした親子の時間が入眠儀式になって、眠りに就きやすくもなります。
仕事で疲れたママが、子供と一緒に寝てしまうこともあるでしょうが、そんなことがあってもいいじゃないですか。朝早くに起きて片付けた方が効率が良いことは、行動学上、証明されていることでもあります。
「あら~、一緒に寝ちゃったから、片付けができなかった」と、笑えることも〝親力〟なのです。
『芸生新聞』2019年3月4日付掲載
臨床心理士の考える子育てのヒント
1998年から中学校のスクールカウンセラーを始め、現在、兵庫県内の小・中・高で生徒、教師、親の相談を受けている。こころの悩み相談「コミュニケーションズサポート」代表。PL学園高等学校卒業。
川嵜由起美(かわさきゆきみ)臨床心理士・公認心理師