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未就学児編その19「いやがることも時期を見て挑戦」

親子コミュニケーション

 本紙7月1日付で、大人と子供の遊びは、根本的に大きく違うと述べましたが、それでも、一緒にお出かけしたり、遊びに出かけることは楽しいことです。

 たまに外食したり、お休みにレジャー施設に行くことは、子供にとっても、大人にとっても、いろんな経験ができます。楽しかったり、もしかしたら、〈すごく待ち時間が長くていやだった〉とか、〈たくさん歩いて疲れた〉なんて思ったりするかもしれません。

 たまに、そういった場所に行くのをいやがる子もいます。遊園地も、「乗り物が怖い」とか、「気分が悪くなる」とか。それでも、いろんな経験をさせることは、大切なことなのです。

 〈いやがるから、もうやめておこう〉とすぐに判断するのではなく、できそうなことは挑戦させていきましょう。以前いやがったことが、楽しいことに感じ方が変わっているかもしれません。

 また、早起き、歯磨き、お着替え、手洗いうがい、食べ物の好き嫌いなど、日常的な生活の中で、子供がいやがることもありますね。

 アプリや便利グッズで、いやがらないようになる物を購入するのは良いことのようですが、何でもかんでも全て、子供のいやがることを排除していくだけでは、忍耐力を培うことや、いやだけど自分のためになることを我慢してすることができなくなります。

 子供の性格や年齢など、時期を見ながら、挑戦させること。もしくは〈これは見逃してやってもいいかな〉〈これは好きなことだからやらせてあげよう〉などと、親が考えて、子供に学ばせていきましょう。

『芸生新聞』2019年10月7日付掲載

臨床心理士の考える子育てのヒント

1998年から中学校のスクールカウンセラーを始め、現在、兵庫県内の小・中・高で生徒、教師、親の相談を受けている。こころの悩み相談「コミュニケーションズサポート」代表。PL学園高等学校卒業。

川嵜由起美(かわさきゆきみ)臨床心理士・公認心理師

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