暮らしを彩る出版社
コラム
児童期編その4「ルールを決めて約束を守らせよう」
親子コミュニケーション
ゲームの時間や携帯電話についてのルールを、子供と決めていなかったら、どうなるでしょう。何となく、親の見ている間に遊ばせていたり、使わせたりしていたら、きちっとしたルールがないままにきてしまうこともあるでしょう。
今まではそれで良かったけれど、学年が上がるにつれ、あるいは、他の子供たちと遊ぶようになって、〈時間が長すぎるように思う〉と、気付いたのなら、その時から決めていきましょう。
もちろん、今まで自由に遊べた、使えた物に制限が加わると、子供が抵抗することはあり得ます。
それでもそこで、子供の抵抗に負けるようでは、〝親力〟はありません。「友達親子」という言葉が良いように聞こえるかもしれませんが、きちんとしつけてこその親ですから、なぁなぁの友達のような関係が良いことではありません。
子供が自立した成人になった後なら、友達のような親子はあり得ます。話しやすいママであることと、約束を守れないままでもよしとするいいかげんなママでは、大きく違います。
〈ルールを決めた方が良い〉と思ったなら、〈このままではいけない〉と気付いたのなら、改めていかないといけません。親がそれができると、子供も悪いと思ったことを改める子になるのです。
『芸生新聞』2019年9月2日付号掲載
臨床心理士の考える子育てのヒント
1998年から中学校のスクールカウンセラーを始め、現在、兵庫県内の小・中・高で生徒、教師、親の相談を受けている。こころの悩み相談「コミュニケーションズサポート」代表。PL学園高等学校卒業。
川嵜由起美(かわさきゆきみ)臨床心理士・公認心理師