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コラム
児童期編その6「担任の先生の良い所を見付けて」
親子コミュニケーション
学校に行き始め、ママ友と担任の先生の話をすることがあるでしょう。いろんな子供がいるように、先生方も、いろんな個性を持っているはず。
そこで、〈教員と我が子の相性が合わないかも〉と思うこともあるでしょう。だからといって、「先生が外れた」と言ったりすることはやめましょう。クジではないのですから、当たり外れでは判断できないですよね。
どんな人間でも、長所と短所があって当たり前、教師だから完璧ということはないでしょう。
それを、「この先生は、こんなことをする、こんなふうに言う」などと揚げ足を取るようなことを言っていると、子供も、何かにつけて、文句を言ったり、自分のことは棚に上げて、他人のできないことを非難する子になったりします。
学校で、どんなことがあっても泣き寝入りしなさいということではありません。〈おかしい〉と思うことは、先生に聞いてみたらいいのです。
当たり外れではなく、その担任の先生の良い所を見付けて、〈そこが子供へ良い影響になればいい〉と思えることが、子供の適応力を伸ばしていく〝親力〟なのです。
担任は1年で代わりますが、親は代えられません。自分が、「ハズレの親」でなければいいのです。
『芸生新聞』2019年12月2日付号掲載
臨床心理士の考える子育てのヒント
1998年から中学校のスクールカウンセラーを始め、現在、兵庫県内の小・中・高で生徒、教師、親の相談を受けている。こころの悩み相談「コミュニケーションズサポート」代表。PL学園高等学校卒業。
川嵜由起美(かわさきゆきみ)臨床心理士・公認心理師