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思春期編その3「親自身が感じたことに自信を持つ」

親子コミュニケーション

 中学生になると体が大きくなり、知識も増え、しっかりしたことを言うようになります。どの部活に入るかを自分で決め、先輩の言うことを聞いて行動したり、後輩ができて責任感が出てきたりと、頼もしさを感じる場面も増えるでしょう。
 〈多少、嫌なことがあっても頑張ってくれるだろう〉との期待も出てくるだけに、いざ、子供に困り事や悩みがあると分かると、特に昨今は戸惑う親御さんが多いと感じます。

 そこで〈子供が悩んでいる、傷ついている、だからかわいそう。何とかしてやりたい〉〈プレッシャーになったらどうしよう、そっとしておいた方がいいかな、どうしたらいいだろう〉と迷い、まずほとんどの親御さんがするのは、ネットで調べることです。
 そして書いてあることを読んで更に不安になって〈怖いので、そっとしておかないと〉と思う。でも、ネットに書いてある情報は万人向けの内容です。今の、あなたの子供について書いてあるわけではありません。
 目の前にいる、それまで自分が育ててきた我が子についてのあらゆることは、親が一番知っているはずです。それなのに、育てている親が自信を持てない。それでは子供はささいな引っ掛かりを、〈何だこんなこと、大丈夫だ〉と思えるようにはならないでしょう。

 たとえ親自身が中学時代に乗り越えてきたことであっても、我が子の問題となれば大層に考えてしまい、ネットで調べて、〈もっと悪くなったらどうしよう、そっとしておいた方がいいんだ〉と自分を納得させてしまうのです。
 ネットよりも自分が感じたことに、もっと自信を持ちましょう。パソコンやスマートフォンの画面から合った事例を探すのではなく、子供の表情、様子から子供に合った対処法を探してください。
 家族や我が子のことをよく知っている教員やあなたのことをよく知るアドバイザーなどに相談するのも一手です。大抵の問題は、親が自分の経験や反省に基づいて方向性を見つけられるものばかりなのです。「大丈夫、乗り越えられる!」と、親が自信を持つことが、子供を安心させ、力付ける〝親力〟なのです。

『芸生新聞』2022年1月17日付号掲載

臨床心理士の考える子育てのヒント

1998年から中学校のスクールカウンセラーを始め、現在、兵庫県内の小・中・高で生徒、教師、親の相談を受けている。こころの悩み相談「コミュニケーションズサポート」代表。PL学園高等学校卒業。

川嵜由起美(かわさきゆきみ)臨床心理士・公認心理師

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